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これまでの記事では、ラマダン月について詳しくお話ししました。また、特にラマダンの時期に見られる習慣の一つとして「スフール(夜明け前の食事)」も紹介しました。これは翌日の断食に備えて食べる最後の食事でしたね。
今回は、ラマダンならではの特別な伝統である「メサハラティ(مسحراتي)Mesaharati」についてお話しします。
メサハラティとは、夜明け前の礼拝(ファジュル)の2〜3時間前に街を歩き、太鼓を叩きながら独特のリズムで「さあ、起きて、眠っている人よ…永遠なる神は唯一、ラマダン・カリーム!」といったフレーズなどを唱える人のことです。
彼の役目は、ファジュルのアザーン(礼拝の呼びかけ)の前に人々を起こし、スフールを食べられるようにすることです。(前回の記事でも紹介しましたが、まだ読んでいない方はぜひ下のリンクからご覧ください。)
スフール:(https://egyptopia.net/article/Sohor)
メサハラティは、ラマダンと強く結びついた代表的な伝統文化のひとつであり、アラブやイスラム社会の人々の記憶の中に深く根付いています。
この仕事の起源は、預言者ムハンマド(ﷺ)の時代にさかのぼります。当時、ビラール・イブン・ラバーフという教友が、人々をスフールのために起こす役目を果たしていました。もちろん当時は「メサハラティ」という名前はまだ存在せず、おそらく特別な名前さえなかったと考えられています。
歴史上、正式な「メサハラティ」として記録されている最初の人物は、アッバース朝時代のアンバサ・イブン・イスハークで、238年(イスラム暦)に実際にこの役目を務めた最初の人物とされています。
「メサハラティ」という名前は、「スフール」という言葉に由来しています。
メサハラティは特徴的な姿をしており、ガラベーヤ(伝統的な衣装)を着て太鼓を持ち、一定のリズムで叩きながら
「さあ、起きて、眠っている人よ…永遠なる神は唯一、ラマダン・カリーム」と繰り返します。
この習慣はエジプトだけでなく、他のアラブ諸国にも存在しますが、呼びかけの言葉は国によって異なる場合があります。
近年ではテクノロジーや目覚まし時計、スマホの普及により、この仕事は徐々に減少しています。それでも、庶民的な地域や一部の地区では、ラマダンの本来の民俗文化として今も見ることができます。
私たちエジプト人にとって、メサハラティの存在と太鼓の音はラマダンの象徴であり、彼なしではラマダンはどこか物足りなく感じられます。
「どうやったらメサハラティになれますか?」って?特別な応募先はありません。ガラベーヤを着て太鼓を持てば、もうあなたもメサハラティです!
これは多くの場合、地元の人によるボランティア活動です。感謝の気持ちとしてお金を渡す人もいますが、義務ではありません。ラマダンの終わり頃には、メサハラティに感謝の気持ちとして贈り物やお菓子を渡す人もいます。
どうですか皆さん?メサハラティになりたいですか?
